2009'03.17.Tue
テスト期間中の昼間、
「なーしじみー」
紫染の部屋のベッドの上でごろごろしていたももきが
眠そうな声で親友に声をかける。
机に向かって勉強していた彼が
薄紫の髪をふわりとゆらし、そちらへ振り向く。
「この間、学校の芝生で寝てたんだけどさ、
その後体だるくって。
やっぱ吸血鬼って、日光駄目なのかな。」
紫染に吸血儀式を受けてから何ヶ月か経った。
八重歯が牙のようになったり、
満月の夜は気持ちが高ぶったり、
思い込みかもしれないが
そんな変化に、ふと不安になる時があった。
天井を見たまま
ひからびたりしねーよな、と眉を寄せるヴァンパイアの後輩に
珍しい顔、と思い少し笑って
「ももきは体力あるから大丈夫じゃない?
いままで日向でよく走り回っていたし」
その言葉に納得したようだ。
たしかに色白の俺は想像できねーや!と笑い飛ばすのを見て
2人で笑いあう。
「でも、ずっと寝てたら、紫染が起こしにこいよー」
「私が起きていたらね」
集中力が切れたのか、あくびして教科書を閉じる紫染。
俺が乾涸びてもいいのかよーと口を尖らせ不満そうに意見する一人と
それは困るな、と穏やかな笑顔のもう一人。
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この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用の
イラストとして、千瀬紫染と坂田ももきが作成を依頼したものです。
イラストの使用権は千瀬紫染と坂田ももきに、著作権は電化絵師に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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※紫染君背後さんには許可いただき済み
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